初めての英検は謎だらけ。団体申込やS-CBT、CSEスコアについて解説します。

英検 ■受験・英検・TOEIC
英検

先日、娘(13歳)が初めて英検を受験することになり、いろいろ調べました。しかし英検公式サイトをみても仕組みが複雑でよくわかりません。そこで塾や学校の先生に聞きこみをしたりネットで調べた事を、同じように調べている方と情報共有したいと思います。ご参考になれれば幸いです。

そもそも英検とは?

英語力の指標として

英検は、公益財団法人 日本英語検定協会主催、文部省認定の検定です。日本英語教育の「英語力の指標」として発展しました。小学生から社会人まで年間300万人以上が受験、日常英語からビジネス英語まで、広い分野の4技能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)英語力を測定できます。

難易度が高い順に1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の級があり、1級~3級は4技能を、4級・5級は、リーディング・リスニングの2技能を測定します。4級・5級では、合否に関わらず、受験者のパソコン・スマホで録音テストでスピーキングの実力も測定できます。

【参考】英検ジュニアについて

英検の準備段階的な試験として、英検ジュニアがあります。英語に親しみ、外国の文化を理解することを目標とする「育成型ゲーム感覚」のリスニングテストです。

英検とTOEIC・TOEFL比較

英語系の試験には英検だけではなく様々な種類があります、TOEICやTOEFLが有名なところですね。ここでは参考までに、この2つと英検の違いについて説明します。

TOEICとは

英語でのコミュニケーション能力を幅広く評価する世界共通のテストで、設問も英語です。TOEICには合格・不合格はなく10点から990点までのスコアで評価されます。TOIECスコアがその人の英語レベルを表す国際的な基準になります。世界約150か国で実施され、「点数」という尺度は非常に明確なので、就職や昇進の条件とする企業も多いです。

TOEFLとは

英語圏の大学などに入学・留学するための英語力を判定するテストです。アメリカ・イギリス・オーストラリアを含め世界130か国、10,000 以上の大学などでTOEFLが採用されています。

手短に言うと「英検」は学生・受験用「TOEIC」は就職用「TOEFL」は留学用の様相を呈していますが、ご自分の(お子様の)将来を見据えて取り組んで行きたいですね。

TOEIC・TOEFLは「スコアの有効期間は2年間」となってますが、英検で取得した級は有効期間がありません。そして「英語の総合能力を測る」という本来の目的からみると、英検はTOEIC・TOEFLより4技能のバランスが良いという見方もできます。

学生さんであれば、まずは英検の学習から入ることをおすすめします。英検の勉強は必ずTOEIC・TOEFLのスコアアップに役立ちます。

英検のメリット・デメリット

オンライン英会話

メリット

●歴史があるので知名度と信頼度が高い。
●検定料が他の英語資格試験に比べて安い。
●試験会場が多く受験しやすい。
大学入試に有利。
●4技能をバランスよく身につけることができる
●受験者専用の学習教材が無料で利用可能

この中で注目すべき点は「大学入試」です。大学入試英語は今後さらに4技能での判定の方向が加速することが予想されます。しかし英検などの民間外部試験の級やスコアが、どの程度判定基準に影響するかは2021年6月時点で流動的ですので、今後の発表を注視する必要があります。とはいえ、英検と共通テストは問題の質が似ているので、英検の対策をすることで共通テストに向けた英語力アップを図ることができますし、英語民間4技能試験の級やスコアを利用する(あるいは必要となる)外部検定利用入試を採用する大学は年々増加しています。

※外部検定利用入試とは・・・

大学独自の試験では4技能の判定に限界があることから、英検、TEAP、IELTS、TOFEL、TOEIC、GTEC など民間の試験を事前受験し、その結果を提出するものです。大学によって扱いはそれぞれで、外国語試験免除になる場合や、点数が加算される場合、または外部検定の結果提出が出願の条件とされる場合もあります。

デメリット・それを補うCSEスコアについて

●海外では使えない。
●合否がある。

英検は、海外ではほとんど役立ちません。海外での就学、就職目指す場合はTOEICやTOEFL、IELTSなど他の英語資格試験を優先して取り組んだほうがよいでしょう。

英検には、合否があります。不合格の場合、再チャレンジするしかありません。また合格した「級」の中で、余裕の合格なのか、ギリギリの合格なのかが分からないので就職先の企業によっては「点数」がでるTOEICの方を重視する向きもあります。この問題を解決するために英検にもCSEスコアというものがあります。CSEスコアで自分の英語力がCEFR基準のどの位置にあるかが把握できますが、まだまだ周知度は低いようです。

CSEスコアについて・・・

例えば3級であれば、満点は2200点、これを4技能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)で均等に割りますので、1つの技能は550点です。4技能のスコアを合計した値がCSEスコアになります。CSEスコアのお蔭で、不合格の場合でも合格までの距離を知ることができますし、再チャレンジのための目標や勉強の計画が立てやすくなりました。

CEFRについて・・・

ヨーロッパの様々な言語の習得状況を評価するために考案された共通の「ものさし」のことです。CEFRは”Common European Framework of Reference for Languages”の略で、「ヨーロッパ言語共通参照枠」の意味です。

CEFRでは、習得レベルを「A:基礎段階」「B:自立段階」「C:熟達段階」に分かれ。それぞれをさらに2段階に分類し、以下の6段階に分けています。

A1:学習を始めたばかりの者・初学者
A2:学習を継続中の者・初級者
B1:習得しつつある者・中級者
B2:実務に対応できる者・準上級者
C1:優れた言語運用能力を有する者・上級者
C2:母語話者と遜色のない熟練者

英検のしくみと申し込み方法

従来型方式とS-CBT方式

2021年4月現在で、英検には大きくわけて、2種類の受験方法があります。

各方式の違い

英検従来型は筆記試験と面接による試験方式です。年間3回の実施され、5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級これら7グレードすべての級を受験することができます。一次試験の筆記試験に合格した方のみが二次試験の面接を受験することができ、一次と二次試験は別日程となります。

英検S-CBTは従来型と同じように会場に出向いて受験しますが、会場にあるパソコンで回答します。(ライティングに関しては手書きも認められます。)3級以上で受験でき、原則毎週末に開催され、1日で4技能すべてを受験できる他、これからの時代にあった多くのメリットがありますので、このページでは英検 S-CBTについて詳しくお知らせしようと思います。

S-CBT方式のメリット

「英検 S-CBT」ではPCを操作して回答しますが、ライティングではコンピューター操作に自信のない方は、解答用紙への手書き方式を選択できます。問題の形式や難易度は従来型英検と同じですし、一度取得した級、英検 CSE スコアは生涯有効です。試験会場も従来型よりたくさん、全国に設置されます。
その他、特筆すべきメリットを以下に挙げます。

●1日で4技能の受験ができる。
●原則毎週土日に受験でき、試験日の可能性が豊富
●検定期間内で同一級を2回受験できる。

従来型では1次試験に合格した人だけが別日に2次のスピーキング(面接)試験を受験する方式ですが、S-CBT方式では、すべての受験生が、1日で4技能を受験できます。4技能習熟度を正確に把握できますし、時間と経費の節約になります。

原則毎週土日、場合によっては平日設定もありますので、部活や行事で忙しい方でも受験の機会が広がりました。さらにS-CBTは同一検定回内(例:第1回検定の場合:4月~7月実施)で同じ級を最大2回受験できます。従来型の英検と併願することで同一検定回内に同じ級を3回、年間で最大9回受験することができます。

どの級を受験?

それぞれの級のレベル目安は次の表のとおりです。

1級準1級2級準2級3級4級5級
大学上級程度大学中級程度高校卒業程度高校中級程度中学卒業程度中学中級程度中学初級程度

ある意味漠然としているので、どの級を受験するか迷われる場合も多いかと思います。学校や塾の先生のアドバイスを聞くのが一番良いと思いますが、お1人で決める場合は英検公式サイトにある過去問をやってみて決めればよいでしょう。とくに期限の制約がなければ無理のない級からじっくり取り組むのをお勧めします。余裕に思える級でも勉強に取り組む過程で以外と自分の弱点がわかったり、英語の底力が付きます。

団体申込?個人?

以前は学校でまとめて「団体申込」ができましたが、団体登録の人数規定や申請の煩雑さ、先生の働き方を見直す動きなどから最近は少なくなったようです。多くの方は「個人申込」になるでしょう。学習塾や私立学校なら可能性はあります。検定料がかなり安くなるので問合せてみる価値はあります。

検定料

ここでは個人申し込みの場合を紹介します。(2021年4月時点の金額です。)

S-CBT方式で受験すると検定料金が安くなります

英検

申し込み方法(英ナビ!についても解説)

S-CBT 方式はネット申し込みになります。従来型については以下の3つの方法がありますが、「英ナビ!」という学習サイトに登録できるので「ネット申し込み」をお勧めします

英ナビ!について・・・

英検申し込みの過程で、英ナビ!というサイトに登録する場面があります。一瞬「あれ?これはなんだ?」と思う方もいると思いますが、英検が運営する公式オンライン学習サービスですので是非登録をお勧めします。合格に向けての学習サポート。精度の高い英語力測定機能など非常に便利です。また結果発表の時や次回受験申込みにも役立ちます。英ナビ!

勉強方法

自分に合った勉強方法

オンライン英会話

合格に向けての取り組みは人それぞれですので、ご自分にあった方法を探すのが一番。多く分けて3つの方法があります。

●完全独学
●学習塾を活用する
●オンライン英会話の英検専門コースを利用する。

独学で進めるのが一番費用がかかりません。英検公式サイトにある過去問やネットドリルに取り組んで、自分の弱点を征服していくと良いでしょう。

\旺文社ネットドリルはこちら/

英検ドリル

しかし独学は仕事、学校、部活で忙しいなか、モチベーションの維持が難しく、挫折してしまうことも多いかとおもいます。

学生さんなら学習塾を活用するのもよいでしょう。個別指導や進学塾で英検対策をしてくれる塾もたくさんありますし、公文などでは団体申込などもしてくれるようです。

\通学型・英語塾キャタル 英検ノウハウも豊富/

小・中・高校生向けに「読む・聞く・書く・話す」の 4技能の力がつくコーチング型のレッスン

オンライン英会話の活用

当サイトでは「オンライン英会話の活用」を一番オススメします。オンライン英会話での英検対策のメリットは・・・

●通学・送迎の必要がない
●安価
●英検特化のコースがある

オンライン英会話は時代にあったサービス。その数200社以上と言われています。通学・送迎の苦労と時間、経費を大きく節約することができ、授業の前後にすぐ他のことを(例えば食事・入浴・他の勉強など)することができます。また授業料も1レッスン25分で200円以下~約1000円と非常に安価です。英検の研究と対策がとても進んでいて、英検特化コースがあるスクールを探せば、通学型の塾と遜色ないクオリティが望めます。我が家もオンライン英会話スクールで英検対策をしています。

オンライン英会話
オンライン英会話

オンライン英会話スクール選びのコツ

●英検特化のコースがあるスクールを選ぶ
●日本人講師がいるスクールを選ぶ
●必ず無料体験をしてから決める

オンライン英会話スクールはそれぞれ得意分野があります。ビジネス英会話や日常英会話が得意なスクール、英検など資格対策が得意なスクールなどに分かれます。資格対策でもTOEIC対策が得意なのか英検対策が得意なのかよく見極める必要があり、結構大変な作業です。

レッスン料が少し高くはなりますが、日本人講師がいるスクールをお勧めします。英検は日本のシステムなので外国人講師はあまり英検に詳しくないのが実情です。

ほとんどのスクールで無料体験ができます。必ず受講してから決めましょう。なかには7日間以上無料で体験できるスクールもあります。無料体験では、教材やレッスン画面が使いやすいか?サポートはしっかりしているかを見てください。講師の質も大切ですが、1回の無料体験では相性の良い講師と出会えないことも多いです。少し気長にお気に入り講師リストを作る気持ちの方がいいです。

【英検特化コース】オススメオンライン英会話スクール

エイゴックス

エイゴックス

我が家が利用しているのはエイゴックスです。日本人講師のスキルが高く、英検の知識が豊富なのでアドバイスが適切です。

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ネィティブ講師の格安レッスン・エイゴックス
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学研kimini英会話

学研

70年の教育ノウハウ・安心の学研ブランド、学研kimini英会話。
予習・授業・復習の3つを軸にした学習管理機能でサポート。「なにを勉強したらいいかわからない」方には最適。無料体験レッスンが10日間できます。

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学研kimini英会話
KIDSオンライン英会話,子供の英会話スクールなら安心の学研ブランド学研kimini英会話,多彩なレッスンと教材。料金や口コミも詳しく解説します

ウィリーズ英語塾

ウィリーズ

オンライン英会話スクールでは珍しい「担任制」が特長。相性のよい講師を担任に選べ、学習内容も勉強意欲もサポート。合格まで二人三脚で駆け抜けます。早慶上智合格レベル、英検準1級、2級合格にむけて、必要な文法、語彙力、読解力、リスニングをマスターします。

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担任講師が伴走します。ウィリーズ英語塾
詳細!【ウィリーズ英語塾】オンライン英会話.「担任講師制度」の解説。料金や口コミも余すところなくお伝えします

ハッチリンクジュニア

ハッチリンク
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満足度96%以上の子供専用オンライン英会話。学習指導要領にそった英語教材で効率的に英会話を学習できます。英検対策もばっちり。お子様指導が得意な講師多数。とにかく授業が楽しい!家族でアカウント共有もOK。

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子供英会話に特化ハッチリンクジュニア
子供特化オンライン英会話凄い!ハッチリンクジュニアの実力を解説

【mytutor】マイチューター

マイチューター
マイチューター

留学・試験対策に特化したスクール。 英検特訓コースは、 格安料金で本格的な試験対策。レベル別学習プログラムで英検に精通した専門講師が マンツーマン指導。

平行して手元に置きたい教材

過去問はもちろん、英検®受験教材の最高峰、旺文社の教材『英検®でる順パス単』『英検®過去6回全問題集』『英検®予想問題ドリル』が収録されています。 答えを入力すると瞬時に正誤判定、ワンクリックで和訳や発音も確認できますので学習スピードが格段にUP全国模試、弱点チェック、学習履歴管理など充実のコンテンツで計画的に学習を進められます。

まとめ

オンライン英会話

娘が初めて英検を受けることになり、英検の仕組みや申し込み方法を調べてみました。はじめは、「なんだか解りにくいな。」と感じましたが、根気強く調べてみると、かなり進化していることが分かりました。特にS-CBTはとても時代にあうシステムだと思いますので今後積極的に利用したいです。

我が家は、英検の級をとるだけではなく、それに見合った英会話4技能を身に着けることが目的でしたので、オンライン個別学習塾とオンライン英会話スクールの二本立てで学習を進めました。学習塾では英検専門のテキストで出題形式と問題の癖を知ることが出来ましたし、オンライン英会話では先生に頼み、同じテキストを使い、リスニング・スピーキングの強化をすることができました。結果的に英検に合格することができたのは、親身になって教えてくれた先生のお蔭だと思います。学校の授業だけではやはり不安だったと思います。

オンライン英会話では先生との相性が大切、無料体験を受けるのはもちろんですが、ほとんどのスクールでは入学金などありませんので、しっくりこない場合は即座に次のスクールを探すのも良いかと思います。

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